●取組のポイント
平成 28 年度の取組を踏まえ、8月と10月を重点実施期間
として年次有給休暇の取得を促進する取組を実施
• 平成 28 年度の特定のイベント(「七夕まつり」と「食と暮らしの祭典」)に合わせた年次 有給休暇の取得促進の取組は、事後のアンケート結果から事業場・従業員ともに実施困難 なことがうかがえた。そのため平成 29 年度は、8 月と 10 月をそれぞれ夏季・秋季の休 暇取得促進重点実施期間として、市内の事業場・従業員へ年次有給休暇の取得促進を図る
1.取組のきっかけ
• 大分市内の事業者約 1,000 社を対象に、「大分市勤労者実態調査」を 3 年に1回実施している。 年次有給休暇の取得状況や労働時間の状況等の調査結果より、大分市のワーク・ライフ・バラン スは進んでいるとはいえない状況であった。
• 大分市では、ワーク・ライフ・バランスの取組として、市のホームページや、商工労政課作成の 事業主・勤労者向け広報誌「ワーク LIFE おおいた」(年4回発行:市内の約 6,200 事業所に送付) を活用し、ワーク・ライフ・バランスに関する各種制度や事業などの広報・啓発を行うほか、平 成 26 年度までは大分県との共催による「ワーク・ライフ・バランスセミナー」を開催していた。
• 「大分七夕まつり」(毎年 8 月第一金曜日から 3 日間)は、大分市の人口 80 ~ 90% に相当す る約 40 万人(延べ人数)が来場する街を挙げての一大イベントである。出場する山車や踊りな どは企業ぐるみで参加しているケースも多く、企業の間での知名度も高い。
• メインイベントの一つである府内戦紙(ふないぱっちん)が七夕まつり初日の 8 月第一金曜日に 開催されるため、その日に合わせて休暇を設定してもらえるように広報活動を実施した。
• 街全体がまつりの雰囲気になる「おおいた食と暮らしの祭典」(平成 28 年 10 月 7 日~ 16 日) は、市を挙げての大きなイベントである。10 日間にわたって主に日中行われる地域密着的なイ ベントで、昨年度は開催期間中の 10 月 7 日(金曜日)、11 日(火曜日)、14 日(金曜日)に 年次有給休暇を取得してもらえるように働きかけを行った。
• 「大分七夕まつり」は知名度が高く、多くの企業が関わっているため、企業の取組に新たな広が りを持たせることが課題であった。また、商店街を含めたサービス関連企業にとって、大きなイ ベント時はかき入れ時になるため、中小企業を中心に休暇を取得しにくいという一面もあった。 さらに、お盆を控えた時期であり休暇が断続的になることから、かえって休暇を取得しにくくな るという声もあった。そのため、8 月の「大分七夕まつり」での休暇取得が困難な企業に対しては、 10 月の「おおいた食と暮らしの祭典」に合わせた休暇取得を検討していただくなど、「大分七夕 まつり」と「おおいた食と暮らしの祭典」をセットにし、いずれかで年次有給休暇の取得を促進 できるように工夫した。
2.取組内容
平成29年度厚生労働省委託事業実施機関 問い合わせ先 株式会社大銀経済経営研究所 〒870-0823 大分市東大道1丁目9番1号 大分銀行宗麟館3階 TEL097-546-7770
厚生労働省 大分労働局 大分市
休暇取得に向けた
環境づくりに取り組みましょう!! 休暇の取得促進に向けて、労使が協力して取り組むことが必要です。
年次有給休暇の「計画的付与制度」を活用しましょう!
年 次有 給休暇の付与日数のうち、5日を除いた残りの日数については、労使協定を結べば、計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度です。 この制度を導入することによって、休 暇取 得の確 実性が 高 まり、予定した活 動を行いやすくなります。
年次有給休暇の計画的付与制度とは?
経営のトップによる社内への休暇取得促進の呼びかけ
管理者が率先して休暇を取得
労働組合等による企業、労働者への働きかけ
バースデー休暇や半日休暇など多様な休み方の検討
などが考えられます。 具体的には
《事業主の皆様へ》
1
2 3 4
夏季(8月)に 開催される地 域の イベントに合わせて 年次 有給休暇を活用して、
仕事と生活の調和 (ワーク・ライフ・バラン ス)の 実 現を図りましょう。
月 火 水
木 金
土 日
6 7 8 9 10 11 12 3 4 5 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 1 2 1 2 3 4 6 7 8 9 31 30 5
山の日
8
AUGUST 2017
年休
年休 年休
年休 年休 夏季
休暇 夏季
休暇 夏季
休暇
平成29年
夏季休暇や地域のイベントに あわせて休暇を計画しましょう
七夕まつり 七夕まつり
本場鶴崎 踊り大会 本場鶴崎
踊り大会
清正公祭り
平成29年度厚生労働省委託事業実施機関 問い合わせ先 株式会社大銀経済経営研究所 〒870-0823 大分市東大道1丁目9番1号 大分銀行宗麟館3階 TEL097-546-7770
厚生労働省 大分労働局 大分市
休暇取得に向けた 環境づくりに 取り組みましょう!!
休暇の取得促進に向けて、 労使が協力して取り組むことが必要です。
年次有給休暇の
「計画的付与制度」を
活用しましょう! 年次有給休暇の付与日数のうち、5日を除いた残りの日数については、 労使協定を結べば、計画 的に休暇取得日を割り振ることができる制度 です。この制度を導入することによって、休暇取得の確実性が 高まり、 予定した 活動を行いやすくなります。 年次有給休暇の計画的付与制度とは?
経営のトップによる社内への 休暇取得促進の呼びかけ
管理者が率先して休暇を取得
労働組合等による企業、 労働者への働きかけ バースデー休暇や半日休暇など 多様な休み方の検討
などが考えられます。 具体的には
《事業主の皆様へ》
秋季(10月)に開催さ
れる地域の
イベントに合わ
せて年次有給休
暇を活用して、
仕事と生活の調
和(ワーク・ライ フ・バランス)の
実現を図り
ましょう。
10月は年次有給休暇取得促進期間です。
10
月は、年次有給休暇を
活用しましょ
う!
月 火 水 木 金 土
日
6 7 8 9
10 11 12
3 4 5
13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
1 2 1 2 3 4 6 7 31 30 29 28 27 5 秋分の日
WLBシンポジウム
敬老の日
9
SEPTEMBER 2017
年休 年休
平成29年
月 火 水 木 金 土
日
6 7
8 9 10 11 12
3 4 5
13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
1 2 1 2 3 4 6 7 8 9 10 11 5 10 OCTOBER 2017
年休 年休 年休
年休 年休
平成29年
体育の日
食と暮らしの祭典
食と暮らし の祭典
食と暮らし の祭典
OITA サイクルフェス
夢色音楽祭 OITA
サイクルフェス
3連休や地域のイベントに あわせて休暇を計画しましょう
土日・祝日にあわせて プラスワン休暇を計画しましょう
ホルトホールにて WLBシンポジウム開催ワーク・ライフ・バランス
夢色音楽祭
国際車イス マラソン
●連絡会議の設置・開催
• 取組の推進体制として、行政機関、経済団体、経営者団体に加え、労働団体なども加えたメンバー による連絡会議を設置した。
• リーフレットの配布など周知の時に連絡会議のメンバーの協力を得たいと考えていたこともあ り、メンバーは経営トップよりも実務担当者を中心に構成した。
• 年4回の連絡会議を開催し、周知方法の検討、市内事業場の年次有給休暇取得に対する考えやア ンケート結果、事業場・従業員それぞれの年次有給休暇取得のための課題の共有、提言内容の検 討を行った。
●年次有給休暇取得促進の周知・啓発
• 公共施設、地元銀行の支店や JR 九州の駅などにポスターを掲示、周知用リーフレットを商工会 議所などを経由して配布するほか、新聞広告や地元ラジオ番組などメディアでの広報を行った。
●事業場に対する働きかけ
• 平成 28 年度は、大分市内 100 事業場を訪問して、年次有給休暇取得促進の働きかけを行った。 しかし、特に中小企業においては年次有給休暇の取得促進という趣旨は理解していただけるもの の、代替要員の不足等で実際に休暇取得を促すのは難しいとする声もあった。
●アンケート調査の実施
• 大分市内の事業場(1,000 社)、従業員(3,000 人)の双方に向けたアンケート調査を実施し、 取組の実態、課題等を把握。
• 本事業の取組を何らかの形で「知っていた」事業場の割合は 41.8%。一方、従業員の認知度は 14.0% で、事業の認知度が 27.8 ポイント下回っており、さらなる周知広報の必要性が明らか になった。
3. 取組の成果
• 事業場に対し、重点実施期間である「七夕まつり」「おおいた食と暮らしの祭典」に関連して年 次有給休暇取得を促す取組の実施状況を尋ねたところ、「七夕まつり」「おおいた食と暮らしの祭 典」ともに「行った」と回答した事業場は 5.1%にとどまり、9 割を超える事業場で年次有給休 暇の取得を促す取組が行われなかった。
11.8
3.9
14.6
4.6
15.4
5.5
56.7
85.0
1.4
1.0
0% 20% 40% 60% 80% 100%
事業場 (N=356)
従業員 (N=812)
国の事業であり、10月15日~18日の年次有給休暇取得促進を行っていることを知っていた
国の事業であることは知らなかったが、大体の内容は知っていた
漠然と知っていた
知らなかった
無回答
事業の認知度
5.1
5.1
94.9
94.4
0.0
0.6
0% 20% 40% 60% 80% 100%
七夕まつり
おおいた食と暮らしの祭典
行った 行っていない 無回答 N=356
• 取組を行わなかった理由は、「本事業の取組を知らなかったため」が 49.1% と最も多く、次いで「七 夕まつり / おおいた食と暮らしの祭典に限定した対応は難しいため」であった。
• 「どのような取組や支援があれば、事業への参加・協力がしやすくなるか」を尋ねたところ、「国 や自治体が積極的に普及啓発活動を行う」が 52.0% と最も多く、次いで「国や自治体が対象地 域以外の企業にも地域での取組みと意義を周知し、協力の要請を行う」が挙げられ、国や自治体 の関与が有効であることが伺えた。
49.1
39.1
34.9
24.3
23.1
18.3
4.1
2.4
9.5
1.8
49.1
36.9
34.8
24.7
22.6
18.5
3.6
2.7
9.8
0.6
0% 20% 40% 60%
本事業の取組を知らなかったため
七夕まつり/おおいた食と暮らしの祭典に
限定した対応は難しいため
業務に支障があるため
代替の効く人員体制ではないため
取引先が休みではないため
仕事が忙しい時期であったため
具体的な取組方法がわからなかったため
本事業の内容に賛同できなかったため
その他
無回答
七夕まつり(N=338)
おおいた食と暮らしの祭典 (N=336) 取組を行わなかった理由(事業場向けアンケート、複数回答)
52.0
21.3
17.7
12.9
9.8
13.5
0% 20% 40% 60%
国や自治体が積極的に普及啓発活動を行う
国や自治体が対象地域以外の企業にも地域での取組みと
意義を周知し、協力の要請を行う
事業参加で、優良企業・事業場と認定される
制度をつくる
休暇取得促進の環境整備を図る企業の相談支援を行う
その他
無回答 N=356
どのような取組や支援があれば、事業へ参加・協力がしやすくなるか
4. 平成 29 年度の取組予定
• 昨年度、「大分七夕まつり」と「食と暮らしの祭典」の 2 つのイベントを重点実施期間と設定し、 同期間に合わせた年次有給休暇の取得推進等に取り組んだが、アンケート結果からは特定のイベ ントに合わせた年次有給休暇の取得は、事業場・従業員ともに実施が困難なことがうかがえた。 そのため、平成 29 年度の事業においては、8 月と 10 月を夏季・秋季の休暇取得促進重点実施 期間として周知・広報することで、大分市内の事業場・従業員の休暇取得促進を図ることとして いる。
• 8 月は夏休み、10 月は運動会や行楽行事など、家族で楽しめる行事が多いほか、大分市内では 同期間内に「大分七夕まつり」や「食と暮らしの祭典」以外にも、鶴崎地区で 400 年以上続く「鶴 崎踊り」や近年新たに始まった「OITA サイクルフェス !!!」を始め、市内各地域で祭り・イベン トが数多く開催されるため、事業場側では休暇取得の促進を実施する時期を選びやすく、従業員 側では自身が参加したいイベントで年次有給休暇の取得がしやすくなると考えている。
• 今年度は新たに中小企業におけるワーク・ライフ・バランスの推進を図るためシンポジウムを実 施することとしている。シンポジウムでは、大分市内の事業主や従業員を対象に、民間企業で実 務経験を持つ学識経験者より、中小企業でワーク・ライフ・バランスを推進する上でのポイント やその効果、全国の先進事例などを講演するほか、大分市内の企業 3 社からは各社でワーク・ラ イフ・バランスを推進した結果や取組における課題等の発表を予定している。
【事例照会先】 大分市 商工労働観光部 商工労政課 雇用労政担当班
〒 870-8504 大分県大分市荷揚町 2 番 31 号 直通電話: 097-537-5964 URL : http://www.city.oita.oita.jp/70.2
58.7
31.2
24.7
22.5
18.0
7.6
3.9
0.8
5.6
69.6
60.3
26.7
23.3
28.9
9.7
7.5
4.3
0.7
1.2
0% 20% 40% 60% 80%
従業員の心身の健康に繋がる
従業員のモチベーションが向上する
従業員の定着率が良くなる
社内の雰囲気が良くなる
仕事の効率が上がる
優秀な人材が集まる
社内の人間関係が良くなる
特にメリットを感じられない
その他
無回答
事業場(N=356)
従業員(N=812)
従業員が年次有給休暇を取得することのメリット(複数回答)